7月11日〜20日


秋は、先日の三島由紀夫賞を受賞された前田さんが主宰する五反田団に俳優として参加します。詳細は後日アップします。

7月11日 モリエール

給料日前なので家にこもって本読んだり昼寝したり蕎麦食べたり…。いま住んでいるアパートの利点を挙げると、周囲にわりと大きな川があったり、山というか緑の多い丘があったり、となかなか散歩しがいがあること。金がなくても外に出る気になる。去年まで住んでいた町はぜんぜん散歩しがいがなくて、こういうカツカツの生活になると本当に引きこもってしまい、あまりの閉塞感に息が詰まりそうになった。河原でまんじゅう食べたり、文庫本読んだり、いい気分転換になる。古典落語を読んでいたらなぜかモリエールを読みたくなったので、いまは『孤客』を読んでいる。大した目的もなくこうやって日記を全世界に公開している身としては、主人公のアルセストの「風雅の人士は常にむらむらと物を書きたくなるむずがゆさを十分に制御しなければならん。かつまた、そういう道楽を世間にひけらかそうとする色気に対しては、ぐっと手綱を締めろ」という台詞にいろいろと思う。

7月17日 警察官

バイトが終わって舞台を観に行くとして、バイトは夕方5時過ぎに終わって、舞台はだいたい7時30分に始まるとして、晩飯をいつどこで食べるんだ、っていう悩ましい問題がつねにあって、だいたいは歩き食いですませている。歩き食いっていうのはみっともない行為なので、できるだけみっともなさを隠すために、ウイダーインゼリー的なものでスマートにすませている。だけど、この日は明太子パンを買ってしまい、どこか裏路地でひっそりと食べ歩きしようと見知らぬ町の角をさまよっていたら、ラブホテルが隣接する路地に出てしまって「これはさすがに怪しいぞ」と自嘲しつつも、しかたなく明太子パンを頬張っていたら、案の定というか、マジでというか、原付に乗った警察官が近寄ってきた。そして、ぼくのショルダーバックを指差して「そのバック、どこで買ったの?」と言ってきた。え、バック? と思ったけど、たぶん近隣でショルダーバックがひったくりにあったのだろうと推測して、強気の姿勢で「銀座ですけど」と答えたら、「いいね、そういうバッグ。なかなかないんだよ、そういうの」と微笑んできたので、なんだかわからなくなった。警察官は50か60くらいの日に焼けたおじさんで、「どういうところで買えるの?」と柔和な表情で続けてきたから、買ったお店の名前を言って「インターネットで調べれば出てきますよ」と答えておいた。

7月18日〜20日 夏休み

東海道線に乗って真鶴へ行く。