12月24日〜2009年1月1日


もう年が明けて一週間も経ちますが、明けましておめでとうございます。別に忙しくもなく、単に怠けてました。今年もよろしくお願いします。

12月24日〜26日 セザンヌ、14才、急な坂

クリスマスイブはバイト帰りに横浜美術館で『セザンヌ主義』を見て、クリスマスは千駄ヶ谷で『キレなかった14才』のキックオフパーティーに参加する。久々に会うひと、初めて会うひと、近況話したり自己紹介したりとパーティーらしく混沌とした夜だった。宮沢章夫さんを交えた演出家トークを聞きながら、サカキバラが捕まったとき、ぼくは13歳だったわけだけど、どんなリアクションをとったっけ、と思い出そうとしたけど、あんまり覚えていない。よく覚えていることといえば、話は変わるけど、真夜中にブルーハーツで踊り狂ったことで、それはいまの演劇活動とちょっと繋がっているかも。次の日は急な坂スタジオへ岡田さんと中野さんの「戯曲」をテーマにしたトークを聴きにいく。いい戯曲はウザくない戯曲で、演出を行なう際にサンプリング素材のように扱えるもの、みたいな話があった。肝心なのはあくまでも「上演」だと。そういう演出家の立場からすると、戯曲に対する良い悪いという評価は、つまり戯曲賞なんかは、たしかに偏ったものなのかもしんない。

12月27日〜31日 映画で振り返る2008

今年はあまり映画を観れなかった、映画館ではもちろん、DVDでもほとんど。なので「2008年を振り返る」という意味も込めて、集中的に話題作を観てみた。DVDで。『ミスト』『ダークナイト』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『かつて、ノルマンディーで』。見事にみんな暗かったけど、みんな面白かった。壮大なメイキングともいえる『かつて、ノルマンディーで』は、映像のリズム・構図から現実の奇妙な手触りがいちいち感じられ、味わい深い。なにより「映画についての映画」が「人生についての映画」になりうるという仕掛けが素晴らしかった。

2009年1月1日 帰省した

栃木の実家に帰る。昼間は心のふるさとである大谷石資料館へ行った。夜はおせち料理をたらふく食べて、みかんでとどめを刺していたら、兄が自分の部屋から出てきて「日光へ行こ」と言ってきて、時計は夜10時を回ったところなので、「なに考えてんの」と鼻で笑ったけど、そういう無茶な感じが懐かしいので行った。日光で初詣のつもりだったんだけど、元旦の夜の二荒山神社は早くも心霊スポット並みの寂寥感を漂わせていて、こんなはずじゃなかったのになぁ、と2人で突っ立つ。ひとは他に3、4人くらしかいなかった。そして結局、参拝せず…。帰り道、ハンドルを握る兄は本当の心霊スポットに行こうとしていたけど、それは止めておいて、ぼくが生まれてから5歳くらいまで過ごした生家のあたりをぐるぐる回ったりした。兄は8つ離れているので小学6年までこの家に住んでいたことになるので、ぼくのぼんやりとした記憶を補ってくれて、その新鮮な過去が面白かった。兄の記憶に登場する両親は20代後半の青臭いカップルで単純にウケるのだ。