マウンテンデューとダニエル・ジョンストン

数日前に観た「悪魔とダニエル・ジョンストン」の影響でマウンテンデューにハマっている。それは伝説のシンガーソングライターであるダニエル・ジョンストンドキュメンタリー映画なんだけど、彼は幼少時からすでに多才なアーティストで、8ミリで映画を撮ったり、テープに歌を吹き込んだり、と数多くの作品を残してきたので、このドキュメンタリー映画は映像・音響ともに素材が豊富だ。少年時代の彼は細身でロックスター然としているんだけど、いくつかの災いを招き精神病院に送られ数年の療養を経て退院したときには、立派なメタボ体型に様変わりしていた。このメタボ体型の原因はおそらく大好きなマウンテンデューによるもので、そのハマり具合はマウンテンデューの曲を作りペプシにテープを送りつけたほど(ペプシは無視)。彼はマウンテンデューの他にも、お化けのキャスパーや、学生時代に片思いだった「ローラ」を繰り返し歌いつづけ、その子どものようなピュアさが彼に最高の天国と最悪の地獄を味わわせたんだろう。
ぼくはもちろんそこまではピュアではないけど、彼曰く「宇宙で最も刺激的なソーダ水」であるマウンテンデューのうまさはとてもわかるし、ついでに身体に悪いのもとてもわかる。もう4本も飲んでいる。
ちなみに今日はジャ・ジャンクーの「長江哀歌」をDVDで観る。ジャ・ジャンクーの映画はいろんなところで噂を聞くたんびに観たい観たいと思いを募らせてきて、今回が初。また改めて書くと思うけど、三峡ダム周辺の壮観と味のある素人俳優によって立ち現れる世界の質感が圧倒的な上に、アキ・カウリスマキ並の独特な世界観をも感じる。ずっと前からこんな映画を観たかった、という思いにさせられた良作。